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もう一人のサラ
冬季五輪が盛り上がってますね。スポーツ観戦が趣味の私にとってはたまらない時間です。
そんな中、皆さんにどうしても紹介したい話があります。
「もう一人のサラ」という題名を見てピンと来た方はウインタースポーツにかなり精通して
いると思います。スキーのジャンプで銅メダルを獲得した高梨紗羅選手ではなく、同じ競技
の「サラ・ヘンドリクソン」というアメリカ人女性です。
2011~12年シーズンから始まった女子W杯の黎明(れいめい)期に高梨紗羅とともに盛り上げてきました。
当時、女子ジャンプが注目されるのは日本ぐらい。本場の欧州では男子W杯と違ってテレビ放映も少なく、ほとんどの試合会場で観客はまばらでした。
関係者は競技を広めるため、10年バンクーバー五輪から正式種目になるよう裁判所に提訴したが、不採用。それを間近で見てきたヘンドリクソンは
「この競技をメジャーにしたい」と飛んできました。
女子ジャンプが初めて採用された4年前のソチ五輪は「沙羅・サラ対決」が注目されるはずでした。だが、自身はその半年前に大けが。懸命にリハビリして出場するのがやっと。
「女王対決」という形は実現しませんでした。
そして今回のピョンチヤン五輪で彼女は再びジャンパーとして出場。結果は女王対決というには程遠い19位。
それでも彼女の表情は晴れ晴れとしていたように見えました。
今となれば知名度や盛り上がりもかなりのものになった女子のジャンプ。
その基盤を作った一人として彼女の名前は語り継がれると思います。
華やかなメダリストが誕生する裏では彼女の様な選手も存在することを
胸に留めて、残りわずかのピョンチャン五輪を楽しみたいと思います。(ホース)
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